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おすすめしたいこの1冊 |
まずは、7人の著者の書き出しの部分です。あとは実際の本書でお楽しみ下さい。
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先のことはわからない、だから面白い 川島 昭恵(かわしま あきえ) |
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人生はよく航路に例えられるが、まさにその通りだと思う。一つの身体に一つの魂が宿り、その時から人生という海原に船出する。許された命の尽きるときまで、その目的地も道筋も一切知らされず、気付いたらもう引き返せないところまで来ている。しかも誰あろう自分自身が船長なのだ。 |
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走る亜沙子−−生きがいを求めて! 茉本 亜沙子(まつもと あさこ) |
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私は全介助を受けている。その私がワープロからパソコンに変えたのは、1997年だった。ワープロの下積みがあったから、キーボードの文字の配列には戸惑わずに文字の入力ができたけれども、パソコンスクールに通ったわけでも、パソコンの入門書を首っ引きにしたわけでもない私が、いきなり辞書や百科事典が読めるようにしてもらっても、パソコンの機能が理解できるわけがない。頭はパニック、パソコンは故障続き・・・。 |
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希望を捨てない俺−−文学賞を取った 小野 寿弥(おの としや)
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「人間て不思議なんだよなあ」と俺はつくづく考えてしまう。トレーラー好きだった俺はトラック運転手になれて幸福の中にいたら、積み荷の点検中、突然崩れてきた古紙(積み荷)に押しつぶされた。手足が動かず(左手がかすかに動く)、声も出なくなった。全身不随、車椅子不可欠の生活になってしまったが、希望を捨てない俺は18年間もトラック雑誌の購読を続けている。 |
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今が幸せ!−−三者三様 大野 彩子(おおの あやこ) |
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これから登場する、本城 寿三郎さん、田中 紀子さん、醍醐 利晴さんの三人は、病名こそ違うが、いずれも30代、40代の働き盛りに脳内の血管が切れ、病院に運ばれた人たちである。そして身障者となるが、手術後の賢明なリハビリを経て、絶望の淵から這い上がった人たちでもある。さらに、いまだ障害の重い三人の口からは、驚くようなセリフが飛び出してくる。 |
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起きあがりこぼしのポンコツ人生 増田 登美江(ますだ とみえ) |
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中学3年の朝、それはいきなりやってきた。目が覚め布団をめくり、立ち上がった瞬間、強い痛みが足の指をおそったのだ。私はやっとの思いで階段を降り1階へ着いた。顔をしかめながら、足の指を上げ、踵でよたよたと歩き、洗面をすませセーラー服に着替えた。急がないと学校に遅れてしまう。そうこうしている間に、さっきまで痛くて歩くのがやっとだった足の指が痛くない。「歩きすぎたのかも」、その時は簡単に考えていた。 |
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障害者になったことで離婚とは! 辻 高史(つじ たかし) |
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ひとりぼっちで戦った最高裁
私は不自由な足を引き摺りながら、東京地検特捜部を後にした。検察庁の門を出ると幅広い道路を隔てて日比谷公園がある。その公園の脇を新橋方面より有楽町に向けて、若い夫婦が、2,3歳くらいの女の子を間に挟み、その子の手を互いに取り合い「ブランコ」のようにして歩いている。公園内の木々は青々と繁り、普通であったら緑を見て安らぎを覚えるのに、私には「ため息」となった。 |
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人生劇場、今序幕 山本 祐司(やまもと ゆうじ) |
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暗い夜空に星が三つ飛んできた。意識が戻る前兆だった。気がつくと私は暗い部屋で1人で寝ていた。私はスッキリしない重い頭で懸命に考えようとしていた。1人の紳士が現れて「君は5年間も意識不明で寝ていたのだぞ」とささやくと、ふっと消えた。「失神」と「夢」を繰り返しながらまったく久しぶりに私は目を覚ました。「あら」と若い看護婦が驚いて声を上げた。音声は聞こえるのだが、相手が話す言葉の意味が分からない。 |